父を見送ったあとで変わった“帰りたい理由”──喪失の先に見えた新しい帰郷の意味

「もう実家に帰りたい。でも、まだ辞められない。」

そんな“宙ぶらりん”の気持ちを抱えたまま働いている人へ

私は、給与より運用益が多くなっても、
それでも会社を辞められずにいます。

弱い理由が3つあって、いまだに踏み切れません。

ここでは、51歳会社員が
「辞めたいのに辞められない」葛藤と、
静岡の実家に帰るまでの道のりを正直に記録しています。

目次

はじめに

父が旅立ってから、約10日...


静かな時間の中で、自分の気持ちをそっと見つめる日々が続いています。

胸の奥に残る寂しさと、どこか落ち着かない感覚...


大切な人を見送ったあとに訪れる、あの独特の静けさの中で、
ふと立ち止まってしまう瞬間があります。

「帰りたい」という気持ちは変わらないのに、
その理由が、少しだけ形を変えていることに気づきました。

父がいたから帰りたかった...
でも今は、父がいた場所に、もう一度根を張りたい──
そんな思いが、静かに灯っています。

今日は、その気持ちの変化を、
ゆっくりと言葉にしてみたいと思います。


冬の空の下、父を見送った日

父が旅立ったことを知ったのは、明け方のことでした...


まだ外が薄暗い時間に、母からの電話が鳴り、
その声の震えで、すべてを悟りました。

電話を切ったあと、
気持ちが追いつかないまま、ただ急いで支度をしました。


何を持っていけばいいのかも分からず、
手が震れ、靴紐を結ぶだけで時間がかかるほどでした。

実家に着くと、
妹たちがすでに式の段取りを進めてくれていました。


葬儀社とのやり取り、必要な書類、親族への連絡...


その慌ただしさの中で、
「本当に父はいなくなったんだ」と、
現実が少しずつ形を持ちはじめました。

通夜や葬儀は、
悲しむ間もないほど淡々と進んでいきました。


最低限の片づけをし、
必要なものを整理し、
気づけば、一週間があっという間に過ぎていました。

冬の冷たい空気の中で、
父の時間が静かに閉じていくのを感じながら、
自分の中の何かも、そっと区切りを迎えようとしていました。


帰りたい気持ちが、少しだけ変わった

父がいた頃、
「帰りたい」という気持ちは、父に会いたいという思いと結びついていました。

でも今は、少し違います。

実家の玄関を開けたときの匂い
仏間の静けさ
庭を通り抜ける風の音

そのどれもが、
「父がいた場所の記憶」として、
自分の中に深く残っていることに気づきました。

父がいなくなった今でも、その空気に触れると、
「ああ、ここに戻ってきたい」
そんな気持ちが静かに湧いてきます。

帰りたい理由が、
“父に会うため”から
“父がいた場所に根を張るため”へと
ゆっくり形を変えているのだと思います。


それでも、今すぐには帰らない理由

気持ちは揺れているのに、現実はすぐには動けません。

母はまだ元気で、ひとりで生活できる状態です。
仕事も、今すぐ整理できる状況ではありません。

そして何より、
自分の中の“区切り”がまだ来ていない。

「帰ること」が目的ではなく、
“帰れる自分になること”が大事なんだ
そんな思いが、静かに芽生えています。

焦らなくていい。
急がなくていい。

今はまだ、心と生活の両方を整えている途中なのだと思います。


これからの準備

少しずつ、できるところから準備を始めています。

  • 父の遺品をどう整理するか
  • 実家の手入れをどう進めるか
  • 車の運転を再開するかどうか
  • 横浜の生活をどんな順番で“たたんでいく”のか

どれも、すぐに答えが出るものではありません。

でも、「準備」という柔らかい言葉に置き換えると、
少しだけ心が軽くなります。

移住のタイミングは焦って決めるものではない。
その日が自然に訪れるまで、静かに整えていけばいいのだと思います。


まとめ|喪失の先に見えた“新しい帰る理由”

父がいなくなっても、帰りたい気持ちは消えませんでした。

むしろ、その気持ちは形を変えながら、
より静かに、より深く、自分の中に根を張り始めています。

帰る日は、まだ少し先かもしれません。

でも、「帰ること」はゴールではなく、
これからの生き方のひとつの選択肢。

その日が来るまで、焦らず、急がず、
淡々と準備を続けていこうと思います。

今日の気づきを、静かに3つにまとめると──

  • 父を見送ったあとも、帰りたい気持ちは消えなかった
  • 帰る理由は“父に会うため”から“父がいた場所に根を張るため”へと変わりつつある
  • 移住は焦るものではなく、今はまだ“途中”という静かな結論

喪失の先に、新しい“帰る理由”が生まれることもある...

その変化を、ゆっくり受け止めながら進んでいきたいと思います。

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