FIRE目前でも退職できない理由と、実家に帰りたい気持ちの交差点

「もう実家に帰りたい。でも、まだ辞められない。」

そんな“宙ぶらりん”の気持ちを抱えたまま働いている人へ

私は、給与より運用益が多くなっても、
それでも会社を辞められずにいます。

弱い理由が3つあって、いまだに踏み切れません。

ここでは、51歳会社員が
「辞めたいのに辞められない」葛藤と、
静岡の実家に帰るまでの道のりを正直に記録しています。

目次

冬の入り口で感じた、静かな揺れ

11月の朝は、冷たい空気がゆっくりと部屋に入り、
季節が冬へ向かっていく気配を静かに運んでいました。

父は末期がんで自宅で過ごす日々が続いていて、
お見舞いに行ったときには、
ゆっくりと身を起こし、短い距離なら歩くこともできていました。


その姿を見て、思っていたより元気そうで、
少しだけ安心したのを覚えています。


給与の8倍という“最高益”がくれた揺さぶり

2025年11月の運用益は 5,657,140円
給与の 8.1倍 にあたる、過去最高の数字でした。

画面に並ぶ桁を見た瞬間、
「明日、会社を辞めます」
と打ち込みかけた自分がいました。

長く積み上げてきたものが、ようやく形になったような気がして、
「これで自由になれるかもしれない」
そんな淡い期待が胸の奥でふくらんだのも事実です。

けれど、数字の高揚感よりも先に、
静かな不安がじわりと広がっていきました。

「本当に今なのか?」
その問いが、冷たい空気のように心に滲んでくるのです。

運用実績の詳細はこちら >>【運用実績】2025年11月|運用益810%と揺れる心が選んだ“残留”の記録


それでも辞められなかった3つの理由(静かな言い訳)

世界経済の不透明さが、背中を押してくれない

関税ショック、景気減速、ねじれた世界情勢。
米国は底堅いのに、欧州はインフレ鈍化、中国は内需減速。

どこかが強くても、どこかが弱い。


そんな“ちぐはぐな世界”を前にすると、

「世界が荒れているうちは、まだ辞めないほうがいい」
という声が、静かに自分の中で響きます。


厚生年金と健康保険という“地味な安心”を手放せない

会社員であることで守られているものは、思った以上に大きい。

  • 健康保険料の会社負担
  • 厚生年金の上乗せ
  • 失業保険という最後のセーフティ

辞めれば、毎月の支出も、将来の年金額も確実に変わる。

妻に
「どうして辞める前提で話してるの?」
と穏やかに釘を刺され、言葉に詰まりました。

“地味だけれど確実な安心”を捨てる勇気が、まだ出てこない。


「あと500万円」を毎年言い訳にしてきた

「もう500万円増えたら辞めよう」
そう言い続けて、気づけば5年。

目標に届きそうになるたびに、
「もう少しだけ」と先延ばしにしてきた自分がいます。

退職の条件を、自分でどんどん積み増してしまう。
それもまた、弱い自分が編み出した静かな言い訳なのだと思います。


1億円あっても揺れる心

  • 金融資産(現預金込):約1億円
  • 住宅ローン残債:約1,700万円(横浜の自宅)

数字だけ見れば、
「もうFIREできるのでは?」
と言われてもおかしくないラインです。

けれど、

2025年というインフレの時代に1億円で足りるのか?
という不安は、簡単には消えません。

卵も牛乳もガス代も上がり続ける中で、
4%ルールを妄信するのは危うい気がして、
結局「あともう少しだけ」と資産形成を続けてしまうのです。


実家に帰りたい気持ちと、移住の現実

横浜を離れ、静岡県磐田市で暮らしたい。
その思いは、年齢を重ねるほど強くなっています。

けれど、田舎暮らしは理想だけではありません。

  • 冬の強い西風
  • 手入れされていない畑
  • 車社会への適応(20年以上ペーパードライバー)
  • スーパーまで徒歩30分、バスは1時間に1本

妻には
「移住の前に運転の練習してね」
とやんわり念を押されていますが、
都会の交通に慣れきった身には、車のハードルが高く感じられます。

それでも磐田を選ぶ理由は、
「そこが自分の原点だから」 に尽きます。

庭先の空気、土の匂い、遠くの鶏の声。
便利さにはない、ゆるやかな時間が流れていました。

街並みも人間関係も、昔とは違うかもしれない。
それでも、

生まれた土地にもう一度根を張り、ゆっくり生きてみたい。
その思いが、静かに灯り続けています。


まとめ|辞められない自分も、帰りたい自分も、そのままでいい

給与の8倍という運用益を手にしながら、
それでも私はまだ会社員としてスーツに袖を通しています。

表向きには
「世界経済が不透明だから」
「社会保険の安心を捨てられないから」

と言いながら、


内心では
「あともう少しだけ」
と自分に言い聞かせているのかもしれません。

ただ、こうして葛藤を抱えながらも資産を積み上げ、
移住の準備を進めている日々そのものが、
私にとっての“小さな前進” なのだと思います。

父の看病に向かう道すがら見上げた冬空は、高く澄んで静かでした。
心の揺れも不安も、その空の下でちゃんと呼吸している。

焦らず、急がず、淡々と。
いつか磐田の空の下で目覚める朝まで、
もうしばらく静かに歩みを進めていこうと思います。

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