中高年ビジネスパーソンが直面する課題は多岐にわたります。
終身雇用の崩壊、年功序列の変化、そして資産の運用など、これからのキャリアを考える上で重要なポイントを整理してみましょう。
目次
1. 所得と幸福度の関係
「幸福の経済学」によれば、所得が増えると幸福度も増すことがありますが、年収800万円を超えると、幸福度の増加はごくわずかになり、逆に減ることもあるそうです。
それは、なぜでしょうか?
長時間労働による余暇の減少
高収入の仕事は忙しく、仕事に多くの時間を費やすことがあります。
そのため、リラックスや趣味の時間が減少し、幸福度に影響を及ぼすことがあります。
仕事上のプレッシャー
高収入の仕事は責任が大きく、ストレスを感じることがあります。
プレッシャーやストレスは幸福度に悪影響を及ぼすことがあります。
通勤ストレス
高所得者は都市部で働くことが多いため、長時間の通勤が必要です。
通勤ストレスも幸福度に影響を及ぼすことがあります。
2. 給与の変化と終身雇用
昔とは異なり、初任給が一律ではなくなり、優秀な新卒を優遇したり、転職しやすい20代を確保するため、昇給ペースを上げる会社が増えています。
しかし、20代の給与増は、40~50代で変化についていけない社員の給与減で調整されています。
終身雇用と年功序列の崩壊にともない、自分の市場価値を高めることが求められています。
高年齢者雇用安定法の改正案「70歳定年法」は、年金の支給開始を70歳まで引き上げるための布石となっているでしょう。
3. キャリアと資産のコントロール
自分のキャリアをコントロールするためには、情報収集と適切な希望年収の検討が必要です。
自分の市場価値を知り、スキルを上げ、付加価値を向上させることが大切です。
また、正しい資産運用法を学ぶことも重要です。
終身雇用と年功序列の崩壊に伴い、自己のキャリアをコントロールする意識を持ち、適切な対策を講じることが求められています。
このような視点で、中高年ビジネスパーソンでも自分のキャリアと資産を有効に活用し、幸福な未来を
創ることができるでしょう。
補足:「幸福の経済学」とは?
「幸福の経済学」は、経済学の視点から人々の主観的幸福度を測るための新たな枠組みを探求する学問分野です。
もう少し詳しく説明してみます。
幸福度とは何か?
幸福度は、人々の豊かさを測る指標であり、所得や消費、家族形態などの要素を考慮した上で、個人が自身の幸せを主観的に評価したデータなどから算出されます。
従来の経済学では、物質的な豊かさや金銭的活動に焦点を当ててきましたが、幸福度は単に所得だけでなく、精神的・主観的な要素も重視すべきだという論調が高まっています。
幸福の経済学の目的は?
幸福の経済学は、所得や消費だけでなく、心理的・主観的な側面を含めて人々の幸福度を分析し、新たな視点を提供することです。
特に、人生のイベント(結婚、離婚、出産、失業など)が幸福度に与える影響を調査し、政策提言に活用する可能性があります。
具体的な研究分野は?
結婚の前後で幸福度がどう変化するかや、子どもの誕生が幸福感に与える影響など、幸福の経済学はさまざまなテーマが探求されています。
また、人々の幸福度を継続的に観測することで、特定のイベントが幸福度にどんな影響をもたらすかを分析する手法も用いられています。
このように、幸福の経済学は、従来の経済学の枠組みだけでは捉えきれない課題にアプローチし、新たな知見を提供し続けています。